KEIに関する2005/6月の記事
東京36.2度 いや〜暑かったね〜
なんでも6月の記録だそうだ。
記録ってのはなんでも破られるんだなあ。
でもそれほど実感がないのは
6月としてはという限定付きだからで、いくらがんばっても暑さでは7月や8月には敵わないからだろう。
それに7月や8月でも日本ではという限定付きの記録で世界には暑いではなく熱い国はいくでもある。
だから6月としてはよくがんばったね!といったぐらいの記録なのだろう。
よくあるよね。
何歳で何段を登ったとか、世界七大陸最高峰最年少登頂とか、最高齢登頂とか。
そういうのって、声高々に自慢されると、ちょっと引いちゃうよなあ。
意外と本人達は謙虚だったりするのに、回りがねえ。
ヒーローや記録って誰のためにつくられるんだろうね?
で、こんな暑い日になると思い出すのが、KEIというボルダラーの事、あれは随分昔の、とにかく暑い日のことだった。
たしか去年の7月にその記録が破られるまで、東京で一番暑い日だった。
たしか記録は39.2度
その日朝から気温はぐんぐん上昇をつづけ、もともと暑さには弱い私は、ついに地球最後の日がやって来たのか〜と思ったぐらいだ。
それでもなんとか午前の仕事を片付け、スクーターに乗ってどこか、ここでない場所へ逃げるかのように、走っていた。
走っている限り暑さから逃げていられるようであった。
だがやがて信号にひっかかり止まった。
そのときだった
自転車に乗った長そで姿の怪しげなオトコが私の名を呼びながら追いかけてきたのだった。
そして追い付くと嬉しそうに笑うのだった。
それがKEIだった
人々は日影に隠れ、やむなく次の日影を目指すため太陽の下をくぐるときは、万人がよろけた。 そんな日にである!
聞けば彼は随分前から私の姿を見つけ自転車を全速でこいで追いかけてきたという。
自転車でスクーターを追いかけるなよ!なんで長そでなんだよ!
えっ!お天道様の下では、彫り物は見せられねえ、ふざけんじゃねえ!
涼しい顔して笑うんじゃねえ!
たぶん私の顔は激しくうろたえていたはずだ。
そして、、「何やってんだよ!」
という問いかけに、彼は普通にこう答えたのだった。
「トレーニングっすよ!」
‥もう、目眩がしそうだった。
死ぬよあんた!
まあ、彼はボルダラーとしては記録は何も残さなかったけど、その存在の無謀さは今もなおそういうスタイルとしてそういうボルダラーの心に強烈な記憶として残っている。
また暑い夏が来る、だからってただ指喰わえて秋が来るのを待ってる訳にはいかない。
※記録はなにも残さなかったと書いたけど
御岳ボルダーのファットブロッカーはKEIの課題でした。