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石触徘徊人+g

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瑞牆山の情報など(石と言葉と微かな光)

なごり雪

なごり雪 5.10c

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チョーサイコールーフの岩塔
なごり雪 5.10c? B×4
2009/4

取り付きは錦秋のトラベルチャンスと同じ。
2本目のボルトにクリップしてからカンテと右のリスを使って登り
3本目のボルトからカンテを左に回り込み今度は左のリスと
カンテを使って登る。核心はこのあたりであろうか?
細かいスタンスを見逃さないようにしたい。 
カチホールドは無いのでぬめっていると悪く感じるだろう。
テラスに立って終わる。

 なにしろクレーム続出のルートである。
その理由はひとえにグレードが合っていないという事らしい。
それでも甘めにずれ込んでいたら、そんなに不満もなかっただろうに
辛めにずれ込んだがゆえ納得出来ない様である。
そう思うとグレーディングに迷ったときは甘めに付けたくもなるが
サービス業でやってるワケでもないので、そういうわけにもいくまい。
なので私は二回登ってグレード確認、しばし考え5.10b/cとした。
それを5.10cで発表したのはスタンスが見つけにくいというのを考慮しての事。
しかし、この辺の岩はザラツキが落ち着くにつれ
グレードが甘く感じるのが多くのパターンで、
再登してみるとおおむね簡単に思えてしまう。
だから10cですら甘かったかな~と思ってしまったぐらいだ。

さらにこのルートが不満となる理由は
この岩場で多くの人が最初に取り付くと言う事も大いに関係あるのだろう。
やはり初めての岩場は簡単で安全なラインを選んでアップと様子見をしたいものだ。
それで5.10のボルトルートとなると、これでもやるかと思ってしまうのだろう。
そう思うと、それでいきなりハマってしまった人達には
ちょっとは申し訳なく思った方がいいのだろうか?
とりあえずグレードから自立したクライマーから指摘を受けたのなら謝っておきたい。
「ちょっとズレてました?ごめんなさい」
(実は、しかるべき人達からも指摘されました)
と、言う事で
なごり雪 5.10c~で!

で!って「~」がついただけだけど。
グレードは難しいものだと後から訂正される事も多々あるが
簡単なものはけっこうそのままだったりする。
あくまで参考程度といってもなんだかな~となるので
最初から幅を持たせた方がむしろ修正しやすいかもしれない。
つまり「なごり雪 5.10~11-」とう感じで。

さて
このラインを見出し掃除したのは泰平さんである。
しかし発生ラインであると言うのが主な理由でやめたのだった。
つまり我々は開拓クライマーではないのだから
ただ本数を増やすがためにラインを引くべきではない。
その壁の一番いいところに一本だけラインがあればそれでいいのだ。
どこかの誰かが来てアップ用やビレイヤー用のルートもほしいなんて
言っても、知ったこっちゃないのだ!
とは言え
時々木々の間からゆっくりと雲が流れてゆくのが見えたり
遠くでカッコーが鳴いていたり
春の日差しがテラスを暖めたりするのを感じると
そんなこだわりなんかどこかへ行ってしまう時がある。

その日もなんだか気持ちの良い一日で、空からはときおり雪が静かに落ちて来た。
乾いた岩の感覚を確かめながらラインを捜し、これはこれで道があると感じていた。
気がつくと速攻で開拓し登っていた。
終了点としたセンターテラスに立ちまだ冬の気配の残る空を見上げながら思った。
「泰平さん達は今頃ヒマラヤで何をしているのだろう?
帰って来たら一応謝っとこうかな~岩が登ってほしいように見えたんで、つい」
なんて言って。

基本クライマーは勝手である。
by gecko-2005 | 2009-08-31 18:53 | 瑞牆のルート情報