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石触徘徊人+g

gecko2005.exblog.jp

瑞牆山の情報など(石と言葉と微かな光)

平和のシンボルとはいえ-3

さてさて、三話完結でいこうと思ったけど、三話めはどうも気が重い。
というのもこの話し、あまりにアンビリーバブルで出来過ぎている。
いままでも、そういった理由で人に話すときも簡潔に端折って話して来た。
それでも「ハトの卵が落ちて来て頭直撃‥」あたりで大抵
!マークとともに三つぐらい???が瞳に浮かぶのが見て取れる。
「もちろん私だって人に、こんな話しされたら中々信じられませんよ‥」
「世界中捜したってハトの卵が落ちて来て頭に当たった人なんて何人もいないでしょうからね‥」
と、あわてて自己否定にも似た弁解をしたりして
やっぱり「その日の朝‥」から話しを始めなくてヨカッタ。
などと思うのだ。

さて

 その日の朝
ベランダのすみに積み上げた仕事道具を取り出そうと覗き込むと
一羽のハトが不安そうな面持ちでうずくまっているのを見つけた。
めちゃくちゃ驚いているのに逃げようとしない。
や〜な予感。
手であたりを叩いて脅かすと、ようやく飛び上がったが、遠くにはいかず
少し離れたところで手すりにとまりこちらの様子をうかがっている。
うずくまっていたところには巣と言えば言えなくもないようなモノがあった。

やっぱり!

仕事道具を積み上げて死角が多い我が家のベランダは
ハト達の住処として狙い所らしく、以前にもベランダで卵を産まれた事がある。
そのときは気づいたときには既にヒナになっていて
鳥獣保護法に従って仕方なく巣立つまで見届けた。
しかし日に日に汚れて臭くなっていくベランダを見るにつけ
育つヒナにたいして可愛い〜とかは絶対に思えず
名前をつけて見守るなどといった広い心も持てず
ただただ早く出て行け二度と来るな状態であった。

で、その日の朝
巣を撤去する。

追い出された産卵間近のハトが
恨めしそうにコチラを見つめていた。


ちょっと脅してから仕事に向かった。

その日の現場は自宅から約30数キロ離れた駅ビル
近くのデパートが取り壊されたため、行き場を失ったハト達が集まり
その害が特に多いところであった。
特にハトにとっても最悪だったのが
ビルの間接照明の隙間に入り込んだハトが出る事が出来ず死んでしまう事。
それをウジが湧くまえに取り除かなくてはならない。
その日も下から死んだハトの姿を確認。
だが、撤去に向かった新人は手が届かないといって戻ってきた。
そんなわけないだろ〜と思いながらも結局私の出番となる。
いつしかハト撤去係だ。
ロープにぶら下がってほぼ逆さになりながら
間接照明の隙間に手を肩口まで入れ探る。
ハトの羽を探り当ててつかみ引っ張ると、足でも引っかかっているのだろうか
くたくたになった羽がちぎれそうだ。
羽はあきらめ胴体をムンズと摑みゆっくりと引きはがす。
ゴミ袋に入れ作業完了。
しばらく手にハトの柔らかい崩れかけた感触が残った。
そのあと、ハトのフン掃除をしていた仲間に合流し、脚立に上った。
そのときである。

頭にけっこう強い衝撃!
そして肩口に飛び散った黄色い染みと、ころがる白い欠片!
しばらく何があったのか理解出来ない。
何?
上を見上げる。
はるか上、ビルの隙間にハトの尾羽が見え隠れする。
まさか?

卵が空から落ちて来た!

「くそ〜ハトのやつ!」
思わず大きな声を荒げる私に何故か謝まる仕事仲間。
何故卵が?
巣から落ちたわけでもない。
狙われたわけでも‥
まさか!?
朝のハトが目に浮かぶ。

いやいやそんなはずは‥

そんなはずは‥

↓イメージ
e0010166_18283579.gif


偶然はたとえ100万分の一になっても偶然であると思う。
だから偶然ハトの卵があらぬところで産み落とされて
それが頭に直撃したとしても、偶然なのだから恨む理由はないし
それがハトの産卵場所を奪ったその日に起こった事だとしても
あくまで偶然の範疇であろうと思う。

キライになる理由もない。
偶然なのだから。

つまるところハトにまつわる様々なストレスに対する対抗処方策として
「やだ!あいつら」
という私の心の狭さから発する嫌悪感でしかないのだろう。
だが、あえて言わせてもらう

「やだ!あいつら」
by gecko-2005 | 2010-06-14 17:50 | 僕らはみんな生きている